生活面の指導は、計算の指導と同じ

廊下を走る、友達とうまく関われない、怒りのマネジメントができない。

生活面で、不適切な行動をしてしまう子がいる。

その子に「ダメでしょ!」「何度言えば分かるの!」と言っても、効果は薄い。

それは、「正しい行動が何かをわかっていないから」である。

そして、「正しい行動が何かをわかっているけど、できないから」である。

廊下を走ってしまう子に対して、

「廊下は走らないんだよ」と、正しい行動を教える。

「授業に遅れそうなときにも、走らないんだよ」と、想定できる場面に広げて教える。

「走ると、友達にぶつかることがあるからね」と、理由を教える。

「これまでは大丈夫だったけど、ずっと走っていたらいずれ誰かをけがさせてしまうかも知れないよね」と、このまま不適切な行動を続けていくとまずいことを教える。

「廊下でぶつかって、頭を打ってしまって、救急車を呼んだこともあったんだよ」と、最悪の事態を教える。

ここまでして、やっと「正しい行動がわかる」が完了する。

そして、次に、

練習をさせる。

廊下を歩かせてみて、「それでOK」と伝える。

そして時々、「最近、いい歩き方をしているよね」と評価をする。

「ここまでしなければならないのか!?」と思うかも知れないが、

ここまでしないとできるようにならない。でも、できるようになれば、同じ指導を(頻繁には)繰り返さないで済む。

この指導は、計算の指導によく似ている。

正しい方法を教える。補助計算を書く位置やその理由を教える。

類題を解かせる。評価する。練習問題を解かせる。評価する。

教師の仕事には、共通点が多い。

正しい方法を教えて、やらせて、できたものを褒める。

これが大事だ。

そして、計算問題と同じように、身につけたはずのやり方でも、ケアレスミスをしたり、時間が経つとやり方を忘れてしまうことがある。

問題を2,3問、間違えても、怒鳴らないで励ますのと同じように、

生活面での間違いも、ゆったりと構えて励ませるようにしていきたい。

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