まず大切なのは、個別に見学の理由を尋ねることだ。
「今日はどうしたの?」「どうして見学をしているの?」
と、嫌みなく尋ねる。
体調の上がり下がりは、誰にでもある。
まっとうに休んでいる子に、配慮をする。
その上で、「チャンスを逃しちゃったよな」と、ともに残念がる。
持久走のスタートに立った子、ゴールまでたどり着いた子には、大きな学びがある。
嫌なことから逃げなかった。
苦しくても最後までがんばった。
そんな経験を逸してしまうのは、大きな損害である。
持久走は嫌いだから。疲れるから。苦しいから。めんどくさいから。
そんな理由で「見学」としてしまう子は、もったいない。
私の場合は、こんなことを語る。
「体調が悪くて参加できないのは仕方ないよね。そういうこともあるよ。
でも、今日走った子は、多くのことを学ぶんだ。
『諦めないこと』『最後までがんばること』『嫌なことから逃げないこと』などだよ。
みんなは今日、それを学べなかった分、日常の学校生活で、意識して学ぶんだよ。
『いつもより掃除をがんばる』『自主学習を少し多めにやる』『授業中の挙手を増やす』とかね。
自分なりに、やってみてね。」
こんな語りをするから、安易な方向に流れることに歯止めをかけることができる。
それなしでは、学級や学年、学校が「楽な方向」にどんどん流れていく。
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